ポルトガル・フランス旅行記VOL.2
2014年10月24日
早朝7時30分発のバスに乗り、ジャンポール氏の自宅まで約2時間半かけて向かった。
7時半発といっても辺りはまだ暗い。
リスボン市内から渡る橋の上で朝陽が出始め東の空からの太陽がまぶしい。いかにも温暖な地域と判るような雰囲気の空であった。
ハイウェイを走ると段々と景色が変わってきて、道沿いには大きな株元が見える木々が沢山現れだした。リオネルさんが、「この木はコルクの木だよ!」と教えてもらい、生まれて初めて眼にすることになった。株元は剥がれていて赤茶けた部分がよく見える。最近皮を削がれたものらしい。
コルクの木を眺めながらバスは進んでいる途中で、リオネルさんのメールにジャンポール氏から「妹も同じバスに乗っている」とのこと。「エ~!」と二人で顔を見合わせる。その時同じように「日本人を連れたフランス人が居る」と妹さんにもメールが届いた。
バスの一番前の通路を挟んだ両脇に座っていたお客が我々だった。
ジャンポール氏の妹さんからリオネル氏に、声をかけられ顔をあわすことができた。
「ボンジョール!」と挨拶を交わすと、お互いもうすでに友達だ。お互いの挨拶や説明をして仲良く目的地まで行くことに。妹さんは友人と二人でトレッキングに行くらしく、大きめのリックにポールを提げていた。
2時間半弱で目的地のサンタマリアに到着。出迎えにきてくれていたジャンポール氏に半年ぶりに感激の再会をした。
遠く日本から来た我々に感激をしてくれて、ここまで来た甲斐があったと改めて思う瞬間でもあった。
妹さんたちは、ここからトレッキングに行くらしく軽く挨拶をして別れた。
お迎えの車に乗り込みジャンポール氏の自宅に向かう。
街中から曲がりくねった道のりを進むこと15分で、丘にそびえる自宅に到着。
敷地内の入り口には門扉があり車に乗ってたままリモコン操作で門が開く。
庭先では奥さんのannさんが出迎えにてくれて、感激の挨拶を交わす。
チャーミングな奥さんは、大喜びをして喜んでくれる。
ジャンポール氏の自宅は豪邸で、アラブのイメージで造られた家は日本では考えられない様な素晴らしい物であった。
リビングからキッチンにいきなり通されて、リオネルさんがこっそり持ち帰った日本の柑橘類のお土産を手渡すのに興奮気味で話す。
シークワーサー、へべ酢、花良治などの香酸柑橘を次から次に切って味を確かめ種を取る。柑橘マニアらしい片鱗をみせる。
喉の渇きを潤してくれるのに出してくれたのは自家製レモン水。仄かな酸味と風味が気持ち良い。私もこれを作って冷蔵庫に冷やして置くと良いなあと勉強になった。
一休みしたら自慢の庭にご招待。プールサイドにある巨大なレモンと仏手柑に目が行く。巨大レモンはポンテローザという品種で、レモンと獅子柚を改良して作られたものらしい。ジャンポール氏が世界中から集めたものが殆どである。
あっという間にお昼の12時になり、昼食の時間で庭先のテーブルに着く。
ジャンポール氏自ら魚の香草蒸し焼きを取り皿に取り分けてくれていた。
シャンパンで乾杯をし、昼食がスタート。ジャポニカ米を使ったご飯も出していただき、美味しい食事をもてなしてくれる。
太陽の光をサンサンと照付ける中でのオープンデッキでの昼食は格別に美味しく最高です。
1時間程の昼食を済ませると、jean‐paul氏自ら運転をして南部にある世界最大の鑑賞用柑橘を栽培している会社に訪問。
広大な敷地の中でオートメーションで管理されている鉢植え柑橘は見事なもの。
ただただ驚くばかり。
快く出迎えてくれた会長・社長以下従業員の皆さんには、惜しげもなく公開してシステムを教えて頂き感謝です。
グローバル化したユーロ管内を始め世界32カ国に年間100万本以上が出荷されているとのこと。正に世界一です。
日本でも鑑賞用の柑橘の需要はあると思いますが、グローバル化されていない日本では市場の広がりは狭く、世界に打って出ることが出来ない現状では先行きが無いかな?とも思います。
二軒目の苗業者では、ユーロ管内を始めアメリカやブラジルなどの国々で確立された病気の検査体系に驚くばかりです。
サンタマリアからなお南に2時間で、
CTVと云われるウイルスが昔から有りますが、ヨーロッパやアメリカなどでは98%以上の割合で無いそうです。しかしながら日本では日常的にあり、外国へ輸出できない原因の一つにもなっています。そのCTVを完全に取り除きほぼ100%に近い確率でウイルスの無い苗を育てている苗業者の視察にもいけることができました。
日本は50年は遅れているであろうウイルスチェック機関の早期設置が急がれます。
Jean―paul氏自宅から100km以上離れた場所へも案内をして頂き、今回の第一弾の視察は終えることが出来ました。
CTVなどのウイルス関係の情報は、また後程記載することにします。(かなり情報が沢山あるので)
往復4時間の運転をjean-paul氏一人がして大変疲れていると思われますが、愚痴ひとつ言わず案内して頂いたことに心より感謝申し上げたいと思います。
夜8時過ぎに帰宅後夕食です。
奥様の が待ちかねた様に帰宅を出迎えてくれて、お疲れの所のjean-paul氏と食事を用意してくれます。
まずは食事の前に、シャンパンで乾杯です。シャンパーニュ地方の貴重なシャンパンが喉の渇きを潤してくれます。
とてもセボン!セボン!なシャンパンで、ややピンク色をしています。
素晴らしいシャンパンです。
食前酒の後は、ポ-トワインに合う豚の丸焼きイベリコ豚。
大皿いっぱいに盛られた豚のハム、お肉は超豪華です。チャーテのスープもなかなかいけます。日本でも試してみたいスープもです。
キノコのジロールのオリーブオイル炒めと一緒に食べると食感が素晴らしい。
単純な料理ですが、非常に美味しいです。
食事をしながらの話は尽きませんが、時差ボケとワインの酔いで目が回りそうな状態になり、22時にはお開きとなりました。
しかし、今一度寝る前に夜空を見ようと言うことで屋上のベランダに出ると、はれわたった晴れ渡った空に無数の星が。
するとサプライズで庭先にカリオンの鐘の音を鳴らしてくれて、素晴らしい音色が住居のある丘全体に広がりは幻想的な世界が広がりました。
素晴らしい!の一言に尽きます。
豪華な風呂場で疲れた汗を流すと、ベットに倒れこみいつの間にか爆睡でした。